カプ(Kapu)の意味は、
中世ハワイで使われていたハワイの族長(アリイ)や聖職者(カフナ)、
いわゆる上流階級の威信と力を存続させるための「掟」カプ制度です。
カプの意味は禁止、タブー、神聖なものと同じ意味で、現在でも使われるハワイ語である。
島国のハワイでは基本的にすべて自然に依存しているので、
カプ制度は自然界に対する尊敬や環境を守るということにおいて
根本的には大切な制度であったと言われます。
また、この制度で統制をとることで、政治的コントロールをしていたとも言われている。
しかしながらカプの罰則は厳しく、時には死刑も「アリイ」によって執行されています。
1782年から1820年まで続いたこのカプ制度はハワイの社会を4つの階級にわけました。
・アリイ(Alii):最も位の高い神の子孫とされた首長階級(王族)。
この階級は、大首長と小首長がいた。
マナと呼ばれる神の力で統治したとされている。
・カフナ(kahuna):神官、専門家の階級。
神官はヘイアウ(神殿)等の場所で宗教的儀式を執り行った。
専門家には、大工、船大工の棟梁、詠唱者、踊り手、系図学者、医者、治療者がいた。
・マカアイナナ(makaainana):庶民、一般的な階級。
庶民は農作業、漁労を行い、単純な仕事で働いた。
自分や家族のためだけでなく、アリイやカフナの為にも働いた。
・カウア(Kaua):社会から追放された人で、奴隷階級。戦争捕虜やその子孫であったと考えられる。
高い階級とカウアの結婚は禁じられ、首長のために働き、時にはルアキニ・ヘイアウでの
人身御供として用いられることもあった。
(ちなみに、カウアだけが生贄になったわけではない。)
最も位の高いアリイが道を通ると庶民以下は両手をつき頭が地面につくほどさげなければならなかったり、男女別々の場所で違った種類の食事をとらなければならなかったりとカプ/タブーがたくさんありました。
今でも生粋のハワイアンの一般家庭で食事をごちそうになると、
男性が用意から調理まですることがほとんどです。
カプ制度があったハワイでは食べ物の栽培、調達から調理までは全て男性がやる事になっていた名残。
カメハメハ一世が死去した後に、この制度が無くなることとなる。
ワイキキビーチのところにど~んと置いてある、4つの石のお話。
16世紀以前、タヒチの王宮にいた4人のカフナ(祈祷師/ヒーラー)がハワイへやってきた。
彼らの名は Kapaemahu、Kahaloa、Kapuni そしてKinohi。
背が高く男らしい体格でありながら女性的な外見を持ち、生まれついての中性だった彼らは、
そのヒーリング・パワーと親切で礼儀正しい物腰でハワイの人々から愛される。
数年のち、彼らがタヒチへ帰る前、残されるハワイの人々のために
1ヶ月をかけてマナを吹き込んだ、といわれるのがこれら4つの石。
1つがおよそ8トンもするこれらの石はハワイの何千もの人々によって台車も動物も使わずに
現在のカイムキ地区から一夜のうちに運び込まれたそう。
※For the Lahuiの作詞をされたHinaleimoana Wongがプロデュース、監督の1人だそうです。