ハワイの虹って何か違う?

日本では、虹というと「赤」「橙」「黄」「緑」「青」「藍」「紫」の7色と認識されています。

実は海外だとこの7色と認識しているのは、日本や韓国とごくわずかな国になります。

 

そもそも、虹というのは雨上がりの時などに、太陽の光に反射してできる光の輪。

雨が降った後などで、空気中にうかぶ細かい水滴が、プリズムの働きをして、色を分け虹を作ります。

 

ハワイでは古来の信仰の中で、虹にも役割がありました。

それをご紹介していきます。

虹の役割

ハワイ語の最も一般的な訳されかたはĀnuenue。

フラのお教室でもよく使われる単語で、私もハワイのお教室ではこの名がついていました。

 

アヌエヌエは、ハワイの虹の女神。神々のメッセンジャー。別名はマノア(オアフの山間の地名)の美女。

マノアの谷の風と雨の子。

谷は文字通り山に囲まれいて虹が見える確率が高い。

皇族たちが好んで谷に住んだ理由は、神々のメッセンジャーである虹アヌエヌエが、たびたび現れる為。

逆を返せば、虹がよく出るところは雨がよく降る、要するに穀物が育つ豊かな土地だから

皇族たちが好んで住んだともいえる。

 

ハワイでは単純に1つの言葉だけがその意味になるのではなく、

家族(家系)によって言葉が違うため、さまざまな環境、虹の出る場所などにより名前が異なります。
例えば、

緑がかった虹は hakahakaea .

地平線と並行に出るのがEarth-clinging rainbow, uakoko, lehopulu.

虹のたもとに立つことを, kāhili.

太陽や月の周りに出る虹のことはluahoano, luakālai, luakālai lani.

雨の中に見える虹をRainbow-sparkling rain, uakoko.

月の虹は, ānuenue kau pō

うっすら見える虹は punakea.

 

 

また、虹は別世界(死後の世界&スピリットの世界)の架け橋とも言われる。

古来の教えを知るハワイアンたちは肉体と精神が半分半分に存在するものと考えており、

肉体が死んだ後も精神は生き続ける。

精神、魂は虹の橋を渡っていき、逆に既に御霊になった人(神)たちも、

虹の橋を渡って様子を見に来ると言われている。

虹の色は6色

ハワイでは虹の色は6色(白、赤、黄色、紫、緑、青)とされている。
それぞれの色には意味があるとされており、その意味を紹介していきます。

 

白=知恵と意識を唱える女神ヒナの象徴。水。

赤=自由と解放を約束する女神ハウメアの象徴。石。

黄色=存在の意味を唱える女神ヒイアカの象徴。風。

紫=効果、結果を唱える女神ウリの象徴。

緑=愛と慈愛を唱える女神ラカの象徴。植物。

青=力を与える、能力を唱える女神カポの象徴。動物。

 

太陽と大気、水の「命」を支える環境と、そこに知恵を勇気と慈愛の心。

いつまでも正常な社会が続く要因全部が現れているのが虹。

そのことを人々に思い出させる為に、虹が出る。

その様子から、虹が神聖なものだと思われていることにつながる。